概要
- 岐阜県立岐阜商業高等学校
- 公立・共学
- 導入時期:2023年
岐阜県立岐阜商業高校は、AOI模試を2023年より導⼊し、⾼校2年⽣‧3年⽣の2回設定しています。総合型選抜や学校推薦型選抜を使った進学対応として学年全体で模試を実施しています。その結果、添削などの教員の負担の軽減だけでなく、⽣徒の進学や受験意識の向上に繋がっています。
大池先生
岐阜県立岐⾩商業⾼校における進路指導は、⽣徒の約8割が進学を⽬指す環境の中で、進学と就職指導の双⽅を統括し、⽣徒⼀⼈ひとりに寄り添った⽀援を実施しています。
進学への課題として、どのようなものがありますか?
進学希望者のほとんどが、総合型選抜や学校推薦型選抜を利⽤した受験をするため、⼀般選抜の模擬試験など受けることがなく、偏差値などを把握する機会がありません。そのため、基礎的な段階で受験指導に遅れを取っています。 また、⽣徒は能動的に⼤学などを調べ、そのために必要な対策や受験勉強を進めることがなく、自分の今の成績で⾏ける⼤学という限定的な調べ⽅に留まっています。
そのような課題に対して、模試がどのような効果に繋がりましたか?
模試の導⼊によって、危機感の醸成に繋がっています。模試結果に⾃分の課題が客観的に⽰され、それをベースに指導することができています。教員のフィードバックだけではなく、生徒と共通認識が取りやすいのでより課題を明確に伝えられます。
⼀度、本番に近い形式で⼩論⽂を実施することによって、受験のイメージを持つことができ、残りの対策に繋げています。さらに⽣徒に反省や ふりかえりを促すことで、より効率的に指導ができています。
教員⽬線としても、⽂章の添削やフィードバックで、専⾨外な内容や初めて対策する⼤学についてはわからないことが多くありますが、模試の結果を確認しながら指導ができるため、客観的に⽣徒に必要な課題を提⽰することに繋がっています。
また、指定校推薦を前提に対策している⽣徒に対しても模試は効果的です。模試を1回設定することによって、⼤学進学で必要な⽂章を書く⼒や論理的思考⼒を向上させる機会になっています。
いくつかの効果がある中で、変化した点などは?
⽣徒や教員の意識が少しずつ変わってきています。去年から始めた結果として、学校全体として意識改善にも繋がり、国公⽴進学者が前年度の3倍増加しました。
模試を今後どのように活かしていきたいですか?
模試を実施するだけではなく、事前指導に⼒を⼊れ、より一層模試に対する意識を向上させていきます。
そこでAOI模試と⼀緒にAOI CUBEを導⼊し、時間割を調整して、朝の時間にAOI CUBEの動画授業をクラス全員で視聴しています。インプットとして、ワークシートを進めることで実践的な⼒に繋がっています。ワークを早い段階から進め、⻑期休暇にも総合型選抜や学校推薦型選抜を⾒越した課題を出し、次に予定している模試の⼟台にしています。
部活動で時間のない生徒も多いため、負担にならない形で⽣徒に少しずつ学習を進めてもらっています。また、保護者に向けて、早期の受験対策の必要性を伝えていきたいと思います。